土地について

「しっかり土地を分析しよう」


建物を建てる時には、非常に重要

当たり前ですが、建物を建てる時にまず決めなければならないのが敷地=土地。敷地のない家は無いですからね。
方角や形以外の要素も、建物にいろいろな影響を与えます。
前々から持っている敷地への建てかえの場合もありますが、新しく購入する場合は変更することも可能ですのでよく調べましょう。


まず、そこはどんなところ? 自ら感じてみよう

まず土地を見る時に、方角や広さなど敷地自体に目が行きがちですが、一歩引いてここはどんなところ?と目線をあげて見てください。
自分が住むかもしれない場所ですから、その敷地の周囲だけではなく、近くをぶらぶらしてみましょう。
そうすることでいろいろ判ることがあります。

・この敷地のまわりは元々どんなところだったんだろう ・・・台地? 低地? 傾斜地? 造成? 
・家の前の道の先が両方坂道だったら ・・・窪地?
・妙にきれいな並木道の遊歩道がずっと続いている ・・・暗渠だったりしない?
・数十年の間に開発された住宅街の中の水路の両側の道が下がってて(斜めだったり)、
 水路に掛かる橋が太鼓橋になってる・・・地盤が悪いかも?
 (元々地盤の悪い一帯で水路(水抜)は杭打ってあるから下がらないけど、周囲の住宅街はそんなこと出来ないから少しずつ下がってる?)

周囲の家が建ってどのくらいの時間が経っているのかもヒント。

・最近流行りのデザインの同じ家ばかりが目に付く場合には、一時期にまとめて建った場所。 ・・・新しい?
・いろんな家が入り交じっている場所は、ゆっくり建っている場所。 ・・・時間が経っている
・昔ながらの(良さそうな)住宅の多い場所。 ・・・古くからある場所
・背後に林を背負った大きな地主さんの家のあるところ。 ・・・一帯では家を建てるのにいい場所だった。

自分の目で体で確認してみると、いろいろな発見があります。
どんな土地なのかを感じてください。

資料を集める

いまどきですから、ネットでもいろいろ調べられます。

■法規関係
まずは各自治体のHPで調べてみましょう。
どこで調べるのか分かりにくい場合は、各自治体のトップページの検索で「用途地域」「都市計画図」などと入れてみましょう。
たとえばさいたま市では 「都市計画図」 と検索すると「用途地域や都市計画道路など都市計画のお調べについて」にたどり着けます。
ここで用途地域や建ぺい率・容積率・地区計画・高度地区などおおまかな法規が調べられます。
01_toshikeikauzu.jpg

■地盤
その土地のピンポイントの情報が判るわけではありませんが、
ジオテック(株)のGEODAS(一部フリーサービス)で大まかな軟弱地盤マップが見られます。
これをみると敷地周辺で(ジオテックで)地盤改良がなされた場所が判ります。
02_geodas.jpg

また公開範囲は一部ですが、地盤工学会全国電子地盤図では、ボーリングデータを公開しています。
ちょっととっつきにくいですが、これからどんどん情報が集まってゆくといいページになると思います。
03_jiban model.jpg

■住宅地図
ゼンリンの地図は図書館などに行くとコピーできますが、住宅地図プリントサービスは手軽で便利です。
建物のはいった1/1500の住宅地図が、最寄りのセブン-イレブンにてA3カラー¥300-で手に入ります。
その土地の周囲の家の状況(密集具合など)が判ります。
04_jyutakutizu.jpg


■航空写真
国土地理院のHPより地図・空中写真閲覧サービスにゆくと、その地域の航空写真が閲覧できます。
ここは非常に面白い!
ちなみにワガヤのまわりの昭和20年と昭和50年を比較してみました。(この件はブログにアップしました。)
昭和20年:田んぼ → 昭和50年:造成したばかりの新興住宅街。そりゃ地盤悪いわ・・・。
05_kouku syashin.jpg

■土地条件図
国土地理院のHPより土地条件図を閲覧することができます。
場所を確定して、見たい情報を選んで重ねて見ることができます。航空写真など重ねわせて、透明度を変えることもできます。
06_tochijyoukenzu.jpg

■ハザードマップ
各市町村のHPでハザードマップを調べると、洪水・浸水・液状化危険度マップなどが閲覧できます。
また、近くの避難施設なども判ります。

■学校教育情報サイトGaccom(ガッコム)
学校の学区などを調べられるサイト
学区だけではなく、生徒数なども調べられます。
小さなお子さんのいる家庭では参考になるかもしれません。

グーグルマップ/ストリートビュー
言わずと知れたグーグルマップとストリートビューです。
我々も急な話で現地へ行けない時や、現地調査の前段階での確認に使っています。

他にもいろいろなサイトがあるので情報をあつめて、「冷静に」判断する材料にしましょう。

どんな土地が自分にあっているのか?

土地探しをはじめたとしましょう。
条件にあった土地の情報が入ってきて、決断を迫られます。
いろいろと情報を集めたうえで、さてどんな家が建てられるのかという話になりますが、
そこは是非設計事務所にご相談ください。

様々な情報を総合的に判断するのはなかなか難しいことです。
(一部条件が悪く)土地が安くても、建物を建てるのに必要以上にお金がかかる場合もあります。
(たとえば、崖地や前面道路が非常に狭い場合などなど)
ただ、一概に条件が悪い敷地はダメというわけではありません。
うまく活かせばいい家になることもあります。
それを判って購入した土地かそうでないかでは大きな違いですよね!
ということは、不動産屋さんの目よりも設計者の目で判断するほうが、
より「建物を建てる目線」になるとおもいます。手前味噌ですが・・・。
(もちろんそいうった目線で話をしてくれる不動産屋さんもいることでしょう。)

たとえばこんな話もあります。
不動産屋さん価値基準でいう南東角地は良い土地(日当り良好で開放的)ですが、
周囲の条件によっては、一番開放したい方角が「周囲から見られてしまう場所」ともいえます。
また、南東を広く空けたいと思って建物を北西に寄せると北側斜線がかかって高く出来ないとか、
駐車場や玄関の取る位置をどうするの?という話にもつながってゆきます。
単に方位と道路付けだけで決めてしまっては、
本当に自分にとっていいと土地かどうかはわからないという一例です。
(南東角地が悪いって話ではないですよ!場合によってという話です。)

つまり!いまからじっくり土地を探したいと思っておられる方は、
設計事務所に予め相談しておかれることをオススメします。

どんな家を建てたいのかということだけではなく、
あなたの生活スタイルや価値観・家に求めるものなど雑談的な話から始まって
いろいろなことを設計者と話し、あなた自身も色々なことを整理をして、設計者にも理解しておいてもらえば、
良さそうな土地に出会った時にすぐに相談・アドバイスを受けることができます。
設計者も話があっていきなりいいかどうかの判断は難しいですが、事前情報が頭に入っていれば、
時間が限られた中でも様々なことを考えられます。

土地を探しだすと、
突然出会った土地で限られた情報しかないのに、
不動産屋さんから「他にも欲しい人がいるから・・・」と急かされて
判断に困ったというような話をよく聞きます。
大きな決断の時に急に専門家の意見を聞こうと思ってもどこに話をしていいのか
わからないこともあると思いますので、事前の準備をしてはいかがでしょうか。