設計とは
設計とは敷地の環境や形状の中で、住まう人の形態・嗜好・予算に合わせて建物をつくり上げていくことをさします。
建築士は、設計業務と工事監理業務を行うことを主な仕事としており、その報酬として建築主から設計監理料を頂いて仕事をしています。
設計業務とは建物の平面・断面計画から始まり構造や設備、仕上材の指示、外構計画に至るまで、建築主と打合せを重ねてイメージを具現化し、それを実際に作るための図面を描く作業を指します。
施工会社の選定や見積の発注・調整なども行います。
工事監理業務とは施工者が図面通りに施工しているか、適切な施工を行っているかを、建築主の代理人としてプロの目で確認し、間違いがあれば直すように指示していく作業を指します。施工現場をまとめていく現場監督とは異なります。
確認申請や中間・完了検査などの申請業務も設計業務・監理業務と平行して行います。
一般的にはハウスメーカーや工務店の場合、設計と施工を同じ会社が行うことが多いですが、設計者が入り建築主の立場に立って仕事をすることで、監理が甘くなったり手抜き工事が行われたりすることを防ぐことができます。
竣工後も点検やメンテナンスに関するアドバイスなどさせていただきます。
仕事の流れ
設計監理業務の流れについて、ご相談をうけてから建物が完成するまでを下記にまとめました。期間は目安ですが、新築木造2階建ての場合です。規模や構造によって期間は変わりますのでお気軽にご相談下さい。
【ご相談】 1ヶ月~
・顔合わせ 打合せ
仕事の進め方などの説明だけでなく、嗜好・暮らし方・趣味などお聞きできればと思います。
・敷地調査
敷地にどのような建物が建つのか、どのような制限がかかるのかを調査して報告いたします。
・ラフプランの提示
建物概要をまとめてプレゼンテーションします。平面図やイメージ写真、場合により模型などをつくります。ラフプランの提示には費用5万円(税別)と1ヶ月ほどのお時間をいただきます。ただし、建築設計・監理業務委託契約を結ぶ場合にはラフプランの提示費用はその契約金額の中に含ませていただきます。
【基本設計】 2ヶ月~
・建築士業務委託契約
※設計料についてをご参照ください。
・基本設計 打合せ
プランニングで決めた方向に沿って基本設計を進めます。進行に合わせて打合せを行います。この段階で建物の大枠が決まりますのでじっくり進めたいと思っています。仕上げなども考慮しながら設計をします。
【実施設計】 4ヶ月~
・実施設計 打合せ
基本設計をもとに実施図面(見積図面を兼ねます)を作成します。進行に合わせ打合せを行います。
・確認申請提出書類作成
【見積・見積調整】 2ヶ月~
・工事見積
建設会社に見積を出します。場合により2~3社での相見積の場合もあります。見積中の工事会社との対応をします。
・確認申請提出
・見積調整
見積内容の確認など見積調整作業をします。建設会社を決める上での助言をします。見積中の建設会社への対応をします。設計業務が終了します。
【工事・工事監理】 6ヶ月~
・着工準備
建築主と建設会社で工事契約を取り交わします。実施図面の調整、地鎮祭など着工前の準備をします。実施設計が終了します。
・着工 工事監理開始
工事期間中は現場が図面通りに進んでいるかどうか、工程に沿って監理します。
・中間検査
・完了検査
・竣工検査
・引渡し
【竣工】
設計業務
■敷地調査
どのような建物を建てることができるかを法的な観点から調査します。
■敷地測量・地盤調査など。 ※1
建築計画のために必要な調査計画と手配を行います。これは専門の業者が行います。
■企画
■計画提案
■基本設計
■実施設計
■家具のデザイン・コーディネート
建物に合う造作家具や置き家具の設計、既製の家具のコーディネートを行います。
■外構計画
庭やアプローチなどの外構計画、植栽計画、照明計画などを建物と合わせて行います。
■施工業者の選定・紹介
■見積チェック・調整 ※2
■建築確認申請 ※2
※1 設計料には、測量・地盤調査などの調査費用は含みません。
※2 当社にて設計したものに限ります。
工事監理業務
■監理一般
施工現場の進行状況に合わせてのチェックなどを行います。
施工図のチェックや施工者との打合せなど内容は多岐に渡ります。
■配筋検査
■構造金物検査
■設備配管確認
■中間検査・完了検査
※工事監理のみの業務は基本的にお受けしておりません。
予算について
住宅の新築(土地代は別途)
ご相談をいただいた場合、まずは総予算を把握し計画を考えはじめます。
総予算は以下のように考えています。
総予算=①建築工事+②外構工事+③解体工事+④地盤改良+⑤設計料+⑥諸経費+消費税
①建築工事:水道やガスの引き込み/設備工事/付帯工事などが含まれます。
(付帯工事→空調機器・照明器具・ブラインドなど)
②外構工事:アプローチ・植栽など
③解体工事:既存建物のある場合
④地盤改良:地盤調査をした上で改良が必要であると判断する場合
⑤設計料 :設計事務所への設計料・構造設計料など
⑥諸経費 :建築確認申請などの申請代/地盤調査代/地鎮祭などの祭りごと/土地・建物の登記代/置き家具など
設計料について
ラフプランの段階でお互いに仕事をしてゆけると感じた場合は建築設計・監理業務委託契約を交わし、本格的な設計がスタートします。
この契約には設計業務と工事監理業務、両方の契約が含まれています。
設計監理料は総工事費(工事請負金額)に対して考えます。
木造 :11%~(300万円を下限とする)
S造 RC造:12%~(400万を下限とする)
*全体の規模・構造により異なりますので、その都度ご相談させていただきます。
構造設計監理料、設備設計監理料は別途とさせていただきます。
構造設計事務所は新築の場合には毎回必ず業務委託をいたします。
設備設計事務所は建物規模・用途により業務委託する場合があります。
*全体の規模・構造により異なりますので、その都度ご相談させていただきます。